浅野総一郎は刑事ドラマやアニメを好んで見ることが多いのですが、よく「現行犯逮捕」というセリフを聞きます。調べてみると逮捕には「通常逮捕」、「現行犯逮捕」、「緊急逮捕」の3つもあることが分かりました。では、現行犯逮捕は他の逮捕とは何が違うのか、浅野総一郎がご説明します。
現行犯逮捕は逮捕状がいらない
通常、逮捕するためには逮捕状を発行し、それを提示した上で被疑者を逮捕することが原則です。しかし、現行犯逮捕は実にシンプルで、犯行中、もしくは犯行直後であることが確認できれば、逮捕することができ、逮捕状の発行や提示も必要ありません。身近な事件では万引き、痴漢、暴行事件で現行犯逮捕されるケースが多いでしょう。
また、一般的に警察官や検察官など限定された人物しか行われませんが、現行犯逮捕の場合は誰でもでき、拘束後は警察に引き渡すことになります。逮捕状がないので誤認逮捕を確認された場合や、逮捕の必要性があまりないと判断された場合はすぐに保釈され、罪を疑うに足りる場合はそのまま取り調べや捜査などが行われます。
犯行を現認していない場合は準現行犯逮捕となる
現行犯逮捕は犯行がはっきりと確認できる状態であることが条件ですが、中には現認はなくても犯罪の確証があって拘束するケースもあります。例えば、悲鳴が聞こえて駆けつけたら、その場にいた人物が逃走したので拘束したという現場が当てはまるでしょう。この場合は現行犯逮捕ではなく、「準現行犯逮捕」とみなされるようです。
現行犯逮捕する時の注意点
現行犯逮捕は「私人逮捕」として、一般人でも行うことは可能です。しかし、犯人の逮捕は自分を危険に冒すというリスクもあるので、そういう場面に出来わした場合に備え、注意点を確認しておきましょう。
正義感から無理に捕まえようとしない
どんな犯行でも追い込まれると犯人は何をしてくるか分からないので、無理に捕まえることは避けましょう。警察から事情聴取を受けた時に証言できるように、目撃情報をメモして覚えておくことも逮捕の貢献につながります。人物の特徴や車のナンバーのメモをとる、可能であればこっそり写真を撮っておく程度にしましょう。
行き過ぎた行為は避ける
身柄を抑える時、怪我を与えるほど殴ってしまうと傷害罪、また逮捕を見逃す代わりに金銭を要求された場合は恐喝罪を問われる可能性があります。行き過ぎた行為は自分が逮捕されることになるので注意してください。
身柄はすぐ警察に
引き渡しに時間がかかると逮捕監禁罪を問われる可能性があるので、犯人を拘束したら警察をすぐに呼んで身柄を渡しましょう。相手が抵抗して反撃を受ける可能性もありますし、場合によっては逃走されるリスクもあるので、身柄を確保する前に110番していた方が良いです。
現行犯逮捕についてご紹介しましたが、これは一般人でもできるとは浅野総一郎も知りませんでした。しかし、やり方を間違えると自分に罪が問われ、また正しいやり方でも身柄の確保は危険が伴います。状況に応じて安易に捕まえようとせず警察にすぐ通報し、正確に情報提供をした方が無難です。